セラミックベアリングがもたらす自転車への恩恵
2019.03.15
KOGEL

現実を認めましょう、セラミックベアリングは皆のためのものではないと。
と言うのも、セラミックベアリングの耐久性が低いと信じている人がまだまだたくさんいるようなので、セラミックベアリングの効能を理解するための手ほどきとして、セラミックベアリングの利点とあなたのバイクに一番のベアリングを選ぶ際に注意すべきことをリストアップしましょう。
より丸く、より滑らかに
セラミックベアリングがよく回る一番の理由はシリコン窒化物(ボールに使われる素材)がスチールよりも高精度に作ることができるからです。その素材で作られたボールはこの世にある他の金属よりも丸く、滑らかな鏡面加工を可能にする。とびっきり丸くて表面が滑らかなボールがより簡単に転がることは理解に難くないですね。落とし穴があるとしたら、この精度の製品を作るためには時間を費やす必要があるので、コストがかかると言える。もしあなたが安価なセラミックベアリングを見つけたら、そのメーカーはいくつかの工程をカットしているのでたぶんお粗末なものだと想像がつきます。

ベアリングの製造工程を短縮するのはあらゆる問題を引き起こす可能性がある。ほとんどが同じ結果に導く。ベアリングの不具合である。
低圧縮=低抵抗
セラミックベアリングを買わない理由でよく聞くのは、そこまで高回転するものが自転車にない(少なくともNASCARのエンジンや歯医者のドリルなど)ので効果は得られないと。これについて全くデータを持ち合わせていないので認めなければいけません。シリコン窒化物の主な利点は縮まないので荷重がかなりかかる環境以外での使用に限られる(自転車は高負荷がかからない部類に入る)。スチールはシリコン窒化物よりも柔軟な素材なので、大きな荷重をかけると縮む。
テニスボールを取って手でテーブルに押し付けるのを想像してみましょう。転がるのは転がるがボールが扁平して手とテーブルそれぞれの設置面が増加する。これは低荷重で転がるボールよりも高い抵抗を引き起こす。今度は同じテストを木の玉で再現するのを想像してみましょう。荷重を増やしてもテニスボールよりも楽に転がりボールも縮まない。もしわかりにくかったらテニスボールをスチールに置き換えて、セラミックボールを木の玉に置き換えてみましょう。

なぜシリコン窒化物のような弾力のない素材が抵抗削減をもたらすのかを理解するために、テニスボールを縮ませることはわかりやすい例えとなる。
より良い耐久性
セラミックベアリングはダメージを受ける素材だけれども、より硬い素材という点でスチールよりも寿命が長いというのが通例です。低俗なメーカーはコストを抑える方法をたくさん知っていて、あなたに粗悪品を勧めてくるでしょう。ベアリングに対して硬化工程をスキップしてしまうと、ボールが破損しやすくなるのと真円度に関して言えば絶対に高精度を求めることはできません。以前、セラミックベアリングとカーボンフレームを比較したことがあります。良品と模造品は見た目は同じように見えますが、数ヶ月の使用と共に真実が見えてきます。気づく前に重大事故に見舞われなければ良いんですけどね。